ホームレス問題に世界規模で取り組む  “Big Issue”を立ち上げた人々

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2007515

      

  H&Kから見た世界のステキな人々 Vol.4                                 

 

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こんにちは。H&Kグローバル・コネクションズのケイティです。

 

1歳半の息子が、最近言葉を話し始めました。「こっち」、

「おばーちゃん」、「ミッフィーちゃん」、「バイバイ」などなど。

可愛い盛りで、お話するのが楽しみになってきました。

 

は、今日のメルマガのスタートです!

   

■■「ホームレス問題に世界規模で取り組む

                            “Big Issue”を立ち上げた人々」■■

 

ホームレス問題って、自分には関係のない事だと思い、それまで避け

ていた私。パートナーのヒデ(彼は大学時代ホームレスの方のために

炊き出しのボランティアをしていました)から、「面白い雑誌があるよ」

と言われ、初めて大阪駅近で、ホームレスの方からその雑誌を購入しま

した。            

 

その雑誌の名前は、「Big Issue(ビックイシュー)」。1200円で、

30ページ程の薄い冊子です。なぜ、購入するに至ったか?

 

それは、トム・ハンクスやマドンナ等の有名なセレブ

が表紙を飾っている雑誌を、ホームレスの人が売っているという

ギャップから、どんな本だろう?と好奇心を持ったからです。

 

より深く理解する為に、早速、大阪に本社があるビックイシュー

ジャパン社を訪問し、代表の佐野さんにお話を伺ってきました。

 

今回のメルマガでは、この不思議ともいえる雑誌を発行した、

いわゆる「社会起業家(ソーシャル・アントレプレナー)」の二人に

ついて、ステキポイントを探ろうと思います。

 

ビッグイシュー誌は、1991年にイギリスで創刊されました。内容は、  

プロのジャーナリストによって編集され、ホームレスの方が販売する

という仕組みです。成功した今では、世界28カ国にまで展開され、

2006年に、26カ国目として、日本でも創刊されました。それは、

BBCニュースでも報道されました。

 

ビックイシュー誌を創刊に導いたのは、イギリス人のゴードン・

ロディックとジョン・バードの2名です。

 

ゴードンは、1942年スコットランド生まれ。かの有名な自然化粧品

会社「ボディー・ショップ」の共同会長です。妻アニータ・ロディック

と、1976年に会社を立ち上げ、53カ国に展開される程の成功に

導きました。         

 

妻のアニータは、英国政府から「Dame」という勲章を授けられ、社会 

活動家としても有名です。一方、夫のゴードンは、日本ではあまり

知られていませんが、多くの事業を展開する大変な企業家なのです。

 

ビックイシューの創刊は、彼がニューヨークで、ホームレス

が売るストリート新聞を見かけたことから始まりました。

ホームレスのこの活動に感銘した彼は、ボディーショップの

メンバーに、イギリスでの事業性を検討させました。しかし、

驚いたことに、彼らの結論は、「事業として成立しない」という

ものでした。         

 

それでもあきらめず、今度は、詩人仲間であるジョン・バードに

相談し、市場調査を依頼しました。ジョンは、チャリティーでなく、

ビジネスとしてでなら、十分成立するという結論を出し、ゴードン

30万ポンド(7千万円)もの資金を提供することから、

ビックイシューは始まりました。

 

ゴードンは、「Business have the power to do good」という強い

信念を持っており、社会起業家(ソーシャル・アントレプレナー)と

して、チャリティーでなく、ビジネスとして、社会問題を解決する

ことに情熱を持って取り組んでいます。

 

その証拠に、ビックイシュー以外に、「ボディーショップ」、

The Day Chocolate Company」、「FreePlay」、等など、同様の

コンセプトで、人権問題やフェアトレードを推進する事業に

関わっています。         

 

私が考える彼のステキポイントは、、、、、

 

ステキポイント 1

人権や環境問題などの社会問題を、ビジネスを通じて解決する

という情熱を持ち、「一貫した行動」をしていること

 

です。         

 

彼の「価値観」とは、あらゆる社会問題の解決に、ビジネスを適用する

ことであり、その逆ではありません。ボディーショップを引退した後

も、同社のボランティア活動に活発に参加し、アムネスティーの人権

問題キャンペーンをサポートしたり、また上述されているような、

多くの事業を展開したり。

 

私のように、力のない一人の人間でも、たった200円で、ホームレス

問題解決に関わることができるのです。雑誌購入時に、ホームレスの

人と話すきっかけができたし、雑誌を読むことによって、彼らの

ハートに近づいた気がしました。

 

ちなみに、表紙に出ているハリウッドセレブ達は、全くの無償で、

インタビューや写真撮影に応じており、大衆を引き付ける役割で

貢献しています。         

 

特に、ビックイシューの中で面白いのは、ホームレスの人を紹介

する「今月の人」や、ホームレスの方による「ホームレス人生相談」

です。ホームレスの方の考え方は、一般の人々より純粋だったり、

より人間的だったりして、学ぶことが多くあります。

 

ゴードンの一貫した(コミットした)行動やメッセージが、私たちに

大きな影響を与えている。半端じゃできない「ヒト・ブランディング」

活動を見たような気がします。         

 

次は、もう一人の立役者、ジョン・バード氏について、見てみましょう。

 

彼は、1946年にイギリスのノッティングヒルの貧困スラム街で

生まれ、幼少時にホームレスを経験し、孤児院で過ごし、10代で

犯罪に手を染め、刑務所にて刑期を勤めた経験を持ちます。

その後は、印刷や出版業をはじめました。

 

ゴードンとジョンは詩人仲間でした。ある日、ゴードンから、

ビック・イシュー関し、ビジネスの可能性を検討依頼されました。

ジョンは、「チャリティーではなく、ビジネスとしてであればロンドンで

成立する」と結論を出し、45歳の時に、創刊に導きました。

 

彼は、今では社会企業家の成功者として高く評価され、英国王室より

MBEの勲章を授かっています。また、サッチャー、トニー・ブレア、

国連のアナン大使、ブリティッシュテレコムなど、著名な人や企業に

対して、スピーチを行いました。2007年には、ロンドン市長へ

立候補しています。         

 

ビックイシューの仕組みについても調べてみました。イギリスでは、

ホームレスの方が、30pを支払って雑誌を購入し70pで販売します。

よって、40p(57%)の利益を得られます。日本も同様に、90円で購入

し、200円で販売するので、110(55%)の利益がでる仕組みとなって

います。       

 

ビックイシューは、広告収入というよりも、雑誌の販売によって収益が

確保される仕組みをとっています。例えば、日本ビックイシューでは、

広告収入の貢献は、たった8%で、残りは全て雑誌の販売による収益

です。つまり、ホームレスの方との利害関係は一致しており、魅力的な

コンテンツを作り、販売部数を伸ばすことによって、WinWin関係が構築

できるようになっています。        

 

実にうまく出来ているこのビジネスモデル。これはジョンの経験が

大いに活かされた結果だと思います。ここにステキポイントを感じます。

 

ステキポイント 2:

自分の生い立ちや経験を、事業に活かし、オリジナルの世界を作り出した              

 

つまり、彼のホームレスとしての実体験があったからこそ、

ホームレスの根本的な原因と解決法を見出せたのだと思います。

政府や慈善団体の一般的な考え方に従えば、恐らく、雑誌の販売から

得た収益を寄付しようとか、家を提供しよう、などといったレベルに

留まっていたでしょう。

 

しかし、彼は、ホームレスの原因は、「自尊心やモーティベーションの

欠落」だと考えたのです。         

 

イギリスでも日本でも、ホームレスの特徴は共通で、多くは、

男性です。年齢層でいえば、日本は、50~60歳、イギリスでは、

18歳からと、若い層も入りますが、両国とも、ホームレスになった

大きなきっかけは、「Relationship Breakdown/人間関係の破綻」

なのです。            

 

ジョンは、この問題を解決するのは、「Self Help/自立」だと考え

ました。ビックイシューで、「仕事の達成感」を得られる場を

提供し、「人間としての尊厳を取り戻す」きっかけを作って欲しいと

考えたのです。             

 

あるイギリスの雑誌インタビューで語ったジョンの言葉を引用します:

 

"I have been homeless, offender, and addict and am now a 

revolutionary bundle of energy that helps people to realize

their goals. Now I know the poor and the rich. I know the 

powerful and the powerless."        

 

日本語訳:

私はかつて、ホームレスで、犯罪者で、中毒者でした。しかし、

今は、社会の人々のゴールの実現を手助けしようとする革命的な

エネルギーで一杯です。私は、貧しい人も金持ちも知っています。

そして、強力な人も知っているし、無力な人も知っています。

 

「経験」というのは、何と素晴らしいチャンスを与えてくれるの

でしょうか? それが失敗だろうが成功だろうが、辛いものだろう

が嬉しいものだろうが、経験というものは、私たちに、未来の可能性を

広げるエネルギーの原動力だったんですね。

 

私は、多くの「失敗や辛い経験」をしてきました。例えば、アメリカ

現地で働いたときも、英語でなかなか共同作業がうまくいかず、

ビジネスが前に進まなかったり、最終的には、会社が倒産して、

行き場がなくなってしまったり。。。      

 

いま考えてみたら、この辛い経験があるからこそ、H&Kグローバル・

コミュニケーションのサービスが生まれたのだと思います。私たちの

国際コーディネーションサービスは、お客様にこのようなトラブル

に巻き込まれないよう、コミュニケーションの円滑化を中心に、事業を

設計しています。      

 

同じ体験をした人しかわからない痛みや苦しみ。自分の経験によって、

その問題を解決することができたら。。。自分のつらい過去や経験を

活かした仕事は、ライフワークにまで発展する可能性があると思います。

 

今回、ビックイシュー創刊に導いた方々を通じて、一貫した

メッセージを伝えること、そのメッセージは、体験に基づく

ものほど、説得力を持つ、ということをお伝えしました。

 

あなたは、どんなメッセージを伝えていますか?

 

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